井坪工務店

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井坪 寿晴
代表ブログ
POST:井坪 寿晴 2023.06.09

鬼瓦の話

皆さんこんにちは、社長の井坪です。

6月…何をするにも色々と悩ましい梅雨の季節がやってきました。

悔しいので雨の良いところを探すぞと考えてみると…私にとっては深夜の雨はいい感じの音で眠りが深くなるかな〜と思いました。

皆様はいかがでしょうか?

縁側から雨間の空を見渡すと崇高な面持ちが漂う和瓦が辺りの景色をグッと引き締めます。まさに和の美です。

ここでひと際目を引くのが“鬼瓦”ではないでしょうか?

しかしなんで怖い鬼の顔をした瓦が屋根の上で様々な方向を睨んでいるのでしょう。

今回ははこれを少し建築屋ぽく触れさせていただきます。

鬼瓦は、日本の伝統的な建築物に装飾として使用されてきた陶製の瓦です。はるか古の日本では、建築の屋根は単に保護するためだけでなく、神聖な存在としての意味合いを持っていました。鬼は、日本の伝説や民話において邪悪な存在や力を持つ存在として描かれ、その力を借りて災害を防ごうとしていたのです。

鬼瓦は、その形状が鬼の顔や姿に似ていることからその名が付けられました。 鬼の表情は恐ろしげで力強く、屋根の角や脇に配置されることが一般的でした。これにより、鬼瓦は建物に独特な個性や風格を兼ねて、邪気や災いからの保護を意味しました。

鬼瓦の制作には、職人の高い技術が必要でした。 鬼の顔や姿を表現するためには、細やかな彫刻技術と豊かな想像力が求められました。鬼を忠実に再現し、同時に独自のアレンジを加えることで鬼瓦の美しさを追求しました。

鬼瓦の使用は、主にや寺院神社、城などの重要な建築物に見られます。これらの建物は、日本の伝統や歴史を象徴する存在であり、鬼瓦はその一部として重要な役割を迎えきました。

現代でも、鬼瓦は伝統的な建築においての修復や復元プロジェクトが使用されています。伝統工芸としての鬼瓦の技術は受け継がれつつあり、職人たち現代の建築やアートにおいても新たなデザインや表現方法を試みています。

鬼瓦は、日本の伝統と美の融合した存在であり、建物に個性と魅力を考える重要な要素です。その歴史と起源を知ることで、鬼瓦の魅力と意義をより深く理解することができるでしょう。

いかがでしょうか?古から伝わる日本の建築にはこういった意味がたくさんあります。

単に性能が高いのもECOですが、長く大切にされ愛されるのも究極のECO。

奥深いものに愛着が湧くのも日本人らしさです。

造り手も簡単で単純なものばかり追い求めないようにしたいものです。感謝!