journal
POST:松村 和良 2024.02.17
想い出の宝石箱
こんにちは、大工の松村です。
2月9日(金曜日)地元の保育園からのご依頼で、年長さんの卒業制作のお手伝いに帯同させて頂く機会がありました。
この工作は、同僚の伊藤棟梁のその次女ちゃんとお友達21名による、「モノづくり」。
これに際して、保護者会として一貫を任された伊藤棟梁。短い期間での、企画、運営、準備…かなり頭を悩ませた事だと思います。それに少しでも助力出来ればと今回補助として行って参りました!
ひと通りの挨拶、簡単な説明、始めの会を行う中、キチンと我々の目を見て、しっかり話を聞くその姿に、健気さ、初々しさ、勿論かわいさと、そして何よりこの子達に、(少しでも良い体験にしてあげたい!)と、良い緊張感、プレッシャーを感じさせて貰いました!
いよいよ21名、2班に分かれ、ちびっ子大工さん、作業開始です。
ちびっ子大工と言えども、始めたら我々と同じ大工!
洒落た言い方ですが、立派なCreatorです!
やるからには「技と心」を磨いて頂きます!
作業としては、交代で釘を打つ事、これだけです。
ただ、釘の長さは材料に合わて65mm。
我々は50.75.125mmを現場にて実際使用してますが、正直、打ち損じる事、あります。
年長さんが、65mmの釘を…という未知の領域。
どうなる事だろう…と、勝手な心配や不安を、抱いていたのは自分を恥じたのは、開始30秒の事でした(笑)
彼女、彼等は何の迷いも無く、ただひたすら釘の頭を見つめ、ちっちゃな拳で握り締めた玄翁(かなづち)を打ち続けるのです!
打ち方はまたそれぞれに、自分の思うままに、あの65mmを何度も何度も叩き続ける姿、疲れて腕が痛くなっても頑張り続けるんです!
我々大工は、お施主様にお任せ頂き、様々な経験を活かし、技術を培い、能力を最大に使いこなす事に日々精進させて頂いております。
その過程で、自分達の都合やエゴによって見えなくなってしまっている、霞んでしまっていくモノやコト。
この日、21人の「Creator」に、それを気付かせて貰った、そんな時間でした。
「あとさき」の事を考慮し、最良なモノを作り上げて居たつもりが、その「あとさき」が為に霞んでしまってた目先の「いま」を勉強させて頂きました!
自分の中の誇りを被ってしまっていた「想い出の宝石箱」。
いま1度磨いて、この大切な時間(とき)を閉まっておこうと思います!
21人の先生!ありがとう!!