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POST:井坪 寿晴 2021.09.10
熟成する家 MU務
皆さんこんにちは、社長の井坪です。
急に涼しくなって半袖では腕が痛い(※寒くて)陽気になりました。
変化の激しい気候には戸惑うばかりですね…
さて皆様はいかがお過ごしでしょうか。
初夏の頃に取材して頂いた【住まいnet信州 vol.37】が発売になりました!
発売日少し前に送られてきた雑誌を見ると、当然知ってはいましたが“自分が出ています“(24ページから)!
やはり、なんだか恥ずかしいですね…
そう考えると、取材に協力して頂いているお客様の気持ちを今更ながらに体感し、感謝の念が強まりました。ご協力ありがとうございますm(_ _)m
今回、この住まいnet信州に掲載した理由は、テーマが【嗜好の家】であった事が大きな理由で、3つに分けた自社嗜好ブランドの中の“MU(務)”を知って頂くには、WEBよりも上質な雑誌の方がふさわしいのではないか…と考え掲載させて頂きました。
そういったことから自分が学生時代に新築された井坪家の本宅が今回の取材物件。
【MU(務)】だけに、先代井坪務の自ら手がけ、自らが暮らした住居です。
和風の大工技や木の質感だけでなく、MUでの実際の暮らしや時の流れも感じられるように、急遽母にも取材協力をお願いして撮影 (汗)
落ち着いた写真とは裏腹の慌ただしい撮影でした(笑)
ライターさんからのインタビューで、父の残した家や建築時のエピソードなどを尋ねられていた母が、『じゃあコレを見て』と言って見せたのが、なんと30数年前の“上棟”というVTR!
凄いな〜自分も久々に見たいな〜と思いながら撮影をしていました。
それから小一時間位経った頃でしょうか、目を真っ赤にしたライターさんが登場。
『本当にお父様は…』
『本当に…色々な人の思いの詰まった…家なんですね…』としみじみと言われました。
後でVTRを確認すると、その言葉の意味がなんとなく分かりました。
上棟式での施主の挨拶時のこと。
現在の自分より若い父(当時46か47歳)が登場しました。(※全く年下に見えないから笑えます)
『これは〇〇さんのおかげ、こうなれたのは〇〇さんのおかげ』とずっ〜と感謝の言葉が続きます。
最後の方で『自分の夢を叶えてくれた皆様に感謝!』とスピーチが終わりました。
自分が頑張ったとかが一切ない挨拶。俺がとか言わないんです…
自分が知る限り、家計を支えるために行きたい学校にも行けず働き出した父。20代前半で生死をさまよう病魔に襲われた父。信じた仲間からの裏切り…苦労を重ねても不屈の魂で取り組んだ仕事。やっと念願の新築を自分の力でっ言っちゃいそうな感じなのに…『おかげさまで』って言っちゃうところ。なんか呆れるくらいカッコいいな〜と思いました。
若い頃には、見えておらず気づかなかった味や想い思想が隠れた“MU(務)”
家はただの生活の器ではなく、想いを伝えられる何かが宿るものなんだな〜と気づかせてくれる。
縁側に座り軒先から覗いた青空がどこまでも澄んで続いているように見えました。感謝!