井坪工務店

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岩崎 真也
スタッフブログ
POST:岩崎 真也 2020.05.23

神が宿る木

こんにちは、大工の岩崎真也です。
急激に暑くなり、服装に迷ってしまう時期なりました。
コロナ感染予防も大事ですが、気温差による体調管理も気をつけないといけないですね。
さて、今回は工場に来た大きな欅(ケヤキ)の切り株の事をお話ししたいと思います。

欅は大黒柱に使われていて、とても丈夫で美しい太い柱になります。
数多の木の中でも、最も高価な素材の一つとして知られていますが、狂いやすいので長期間の自然乾燥が必要になる宝石のような素材です。
『万葉集』では『つき=槻』の名前で記されており、『つき=強靭な材=強木』という意味から付いたと言われており、一説には『顕著な木』=大きな独特の樹形で木が一際目立つことから付いた名前とも言われています。

工場には寝かしている(自然乾燥している)欅の大黒柱が何百本もありますが、この太さの大黒柱を用意するにはどのくらいの太さの丸太から用意できるかをイメージしやすいように展示物として切り株を工場に用意しました。
写真で伝わるかどうかですが…かなり大きな木です。

実際に年輪を数えてみると、ゆうに100年を超える巨木です。
会長が生前「欅は神が宿る木。だから家の中心にはその家を守る欅の大黒柱が必要だ!」と言っていた事を思い出しました。
そして井坪の和風住宅の大黒柱にずっとこの欅が使われていることの理由を実感しました。
自分が生まれる何十年もまえから生を受けている生命の塊のような巨木を、現代に生きる自分が扱えることに感謝しながら、一本一本の木材を大切にしたいと思いました。