journal
POST:井坪 寿晴 2026.01.09
一年を、整える日
皆さんこんにちは、社長の井坪です。
1月5日(月曜日)、今年の業務が、無事にスタートしました。
毎年この日を迎えると、私は決まって、ある出来事を思い出します。
もう何年も前のことですが、年頭に「今日から全力でいこう!」と声を掛けたその日に、大きな事故に遭ってしまった社員がいました。
幸い命に別状はありませんでしたが、あの出来事は、私の中に深く刻まれています。
それ以来、新年一発目に私が必ず口にする言葉は、「とにかく、事故や怪我のないスタートを切ろう」です。
派手さはありません。でも、これだけは譲れません。
初日の夕方、社員みんなが無事に帰っていく後ろ姿を見て、「今年も始まったな」と、ようやく実感する。
そんな一年の始まりです。
さて皆様はいかがお過ごしでしょうか。
お正月といえば…
という風景が少しずつ減っている気がする昨今ですが、暴飲暴食だけは、相変わらず健在な年末年始でした(笑)。
当然、胃腸もお疲れモード。
そんな頃に迎えた、1月7日の夜。
我が家の食卓に並んだのは、七草粥でした。
「えっ? お粥って、病気の時以外でも食べるの?」
息子の素朴な疑問に、母がこう答えていました。
「お正月のごちそうで疲れた胃腸をね、七草粥で労わって、体を整える日なんだよ」
なるほど…と思わず頷いてしまいました。
1月7日は「人日の節句(じんじつのせっく)」。
春の七草
(せり・なずな・ごぎょう・はこべら・ほとけのざ・すずな・すずしろ)
を食べ、一年の無病息災を願う日です。
もともとは中国から伝わった
「人を大切にする日」という考え方と、
日本の七草の風習が結びついたものだそうです。
意味を知ると、七草粥が、ただの「質素な食事」ではなく、一年を整えるための、大切な区切りに思えてきます。

建築の世界でも、私たちは暦を見ます。
六曜や十二直を確認し、工事を始める日取りを大切にします。
「縁起だから」と一言で片付けることもできますが、その奥には、物事を丁寧に始め、人の安全や営みを思う気持ちがあるのだと思います。
何でもかんでも簡素化される時代だからこそ、風習や仕来りを「古いもの」として切り捨てるのではなく、その意味を知り、自分なりにどう受け取り、どう活かすかを考える。
そんな余白を、これからも大切にしていきたいと思います。
感謝。