床下の守り神 - 井坪工務店|長野県飯田市の工務店

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井坪 寿晴
代表ブログ
POST:井坪 寿晴 2026.08.07

床下の守り神

皆さんこんにちは、社長の井坪です。

本宅の玄関には、太い欅の大黒柱があります。

父が40年ほど前に建てた和風建築で、玄関ホールには大きな一枚板が7〜8枚貼られています。
見た目も、足触りもいい。

ただ、無垢材だけに夏と冬で収縮します。
夏は特に、板と板の間に隙間ができます。

もう20年近く前のこと。

その隙間から上がってきたのか、大黒柱の前にヘビが居座っていました。

私は事務所にいた父を呼びました。

「玄関にヘビがいる」

父は笑いながらやってきて、こう言いました。

「床下の守り神が上がってきちゃったか」

そして冷静に対処した後、私にこう豪語しました。

「床下にヘビのいる家は、いい家なんだ」

山に住んでいるせいか、ヘビは年に一度くらいは見かけます。
あまり好きではありませんが、まあ、ご近所さんのようなものです。

先日の朝、家族から言われました。

「道路にヘビの死骸があった」

通勤してきた社員も何人か気づいていたようで、
「誰か踏んじゃうんじゃないか」
と心配する声がありました。

夕方になると、今度はこう話題になりました。

「あの死骸、なくなってる」

誰が片付けたのだろう。

岩崎くんでした。

彼は、そのヘビをただ捨てたわけではありませんでした。

穴を掘って、埋めてあげたそうです。

誰に言われたわけでもない。
褒められるためでもない。

ただ、そうした方がいいと思ったから、そうした。

それだけのことです。

でも、その「それだけのこと」に、彼の人柄が出ている気がしました。

父は、
「ヘビのいる家はいい家だ」
と言いました。

なら、そのヘビをそっと送ってあげられる人のいる会社も、たぶん、いい会社です。

感謝。