めくらないカレンダー - 井坪工務店|長野県飯田市の工務店

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井坪 寿晴
代表ブログ
POST:井坪 寿晴 2026.05.29

めくらないカレンダー

皆さんこんにちは、社長の井坪です。

私のベッドの上に、ゴルゴ13の日めくりカレンダーが置いてあります。
もう何年も、めくっていません。

ずっと開いたままのページに、こう書いてあります。

「俺たちの世界では、未熟なものに“いつか”は決して訪れない」

その下に、短い説明文があります。

「未熟を恥じることはない。
しかしプロは、未熟であることに甘えるわけにはいかない」

初めて読んだ時、手が止まりました。
それ以来、めくれなくなりました。

職人の世界も、同じだと思います。

「今回はうまくいかなかったけど、次で取り返せばいい」

——そんな“次”は、ない。

お客様の家は、一軒一軒が一回きりです。
やり直しのきかない仕事に向き合っている。
それが、私たちの仕事です。

会社には、若い職人もいます。
覚えることが多くて、失敗もして、悔しい思いもしているはずです。

未熟なことは、恥ずかしいことではありません。
誰だって最初はそこからです。
私もそうでした。

でも——
「まだ若いから」
「まだ経験が浅いから」
そうやって未熟に寄りかかった瞬間、成長は止まる。

これは若い人だけの話ではありません。

経験を重ねた人間にも、別の未熟さがあります。
慣れ。
油断。
思い込み。
昔はこうだった、という過信。

年齢を重ねたからこそ、気づきにくくなる未熟もある。
だからこそ、プロである以上、私たちはいつも自分に問い続けなければならないのだと思います。

厳しい言葉が言いにくい時代です。
伝え方には、もちろん気を配らなければならない。
それは、その通りです。

でも、伝えること自体をやめてしまったら、もっと大事なものを失う気がします。

大切なことを、ちゃんと伝える。
耳の痛いことでも、逃げずに言う。
その代わり、自分自身がまず、未熟に甘えない姿を見せる。

それが、先に立つ者の仕事だと思っています。

ベッドの上のカレンダーは、たぶんこの先もめくらないと思います。

あの言葉が、毎朝、目に入るくらいでちょうどいい。

今日も、あの一枚をめくらずに、仕事に向かいます。

感謝。